2017.12.26「感謝力を活用する」~あるプロゴルファーの話から
先日、西日本プラスチック製品工業協会の設立60周年を記念して、大阪のホテルで式典が開催されました。その講演会で聞いた話を皆さんにお伝えしたいと思います。
講師の名前は古市忠夫氏。現在77歳。今回の講演は599回目。多くの奇跡を体験してきた。人は自慢話というが違う。あまりに多く続くので偶然ではない。被災に遭った茫然自失の写真を見せながら、54歳の時に阪神大震災があり、すべてを失った。皆からの義援金で450万円を手にし、プロゴルファーを目指した。
倉本プロから、ハンディ0ではプロになれない。+4が必要。飛距離のハンディで+4にはなれないと言われた。でも諦めなかった。59歳の1999年に合格したときは1800人との戦いの中で、わずか50人に残った。同期は星野英正や小田孔明。プロテストの当日は4次試験で、最終ホール左の池1メートルの処、しかも木の根っこにボールがあった。
パーセーブしなければ不合格になる絶体絶命のピンチ。キャディが持ってきたのは意外にも9番アイアン。狙えという意味であった。会心のショットは見事木を抜けてナイスオン。なんとバーディで堂々3アンダーとなって合格した。あの9番アイアンがなければ、今頃は違った人生であったろうと。それ以降も当時全盛期のタイガーウッズとラウンドした。普通にラウンドすると1億5千万円。テレビ対局で、互角に戦ったので、追加ラウンドで無料であった。
被災してから、20年経過して、ある方の計らいで、聖地セントアンドリュースでプレイできた。また、「ありがとう」という自分を主人公にした映画ができ、薬師丸ひろ子が先ほどのキャディとなり、共演できた。自分にとってこれらは、奇跡以外の何物でもない。
なぜこんなことが起こっているのかを紐解くと、感謝の力「感謝力」の何物でもないと思う。真の勇気・誠とはなにか。それは絶大なる積極性プラス感謝力である。
ゴルフは心の格闘技。若い人は才能と努力は満点。自分は、才能と努力は70点。でもそれを補う感謝力があり、これが心を鍛え、今でも現役のトーナメントプレーヤーとしてやれる秘訣だと思う。また、感謝力は、脳の働きも活性化する。こうして講演しているとどんどん新しいことが湧き出てくる。以上が講演内容の趣旨です。
皆さんは、ただの自慢話だと思いますか? いそのは51期から経営理念を新しくしました。
地球への感謝の心です。身近なものにいつも感謝の気持ちを表すことが、人生を豊かにする考え方だと思います。「今こそ地球に恩返し」の心を大事にして頂きたいです。
(愛たいむす第34号より引用)